ロダン&マティス展
2004年 11月 25日
前にも何度か行っていて、
大好きなルオーの絵のある国立西洋美術館ですが、
前庭のロダンの彫刻を鑑賞する事は余りありませんでした。
今回は友人を待っている間、小春日和の前庭をゆっくり散歩して・・・
「カレーの市民」
「考える人」
木立の奥に、ひっそりと・・・
西洋美術館では本題はマティス展を観ることでした。
今回のマティス絵画展、テーマは「ヴァリエーション」と「プロセス」。
とても興味深い展覧会でした。
線と色彩の画家マティス。
一つの主題を選んだ時に、
描いている最中にも色々な変化を遂げていくつものヴァリエーションが生まれていきます。
そして一つの主題から写実的なもの、抽象的なものなど多くの作品が残されていますが、
その作品が生まれるまでのプロセスも克明に写真に撮っています。
今回はその多くが一緒に紹介されていました。
お孫さんはマティスのそのような真摯な姿を、
「本当に祖父は真面目に絵に取り組んでいた」と語ってらしたようですが、
後の切り絵(即興性からジャズと名付けられた一連のもの)や、
その多くの展示された絵画の線と色彩の変化を眺めていると、
感性で描き上げてい画家と言うのではなく、
何処か理数系の思考で組み立てていくような面白さを感じました。
やはり切り絵の“ポリネシアの空、海”では色彩的には日本的のものを感じつつ、
アンリ・ルソーの絵を切り絵で抽象化していくと、
こういう形の変化もあるのだと思いました。
名画を間近に鑑賞する事が出来て幸せでした。